接骨院における「最適な施術時間」とは
理想の施術時間とは?
施術の時間は長ければ良い、は本当でしょうか?
接骨院や整体院を探すとき、「1回○分」「しっかり長時間施術します」といった表現を目にすることがあると思います。
では実際のところ、施術時間はどのくらいが適切なのでしょうか?
ここで大切なのは、「何を目的に施術を受けるのか」という視点です。
・気持ちよくリラックスしたい
・疲れを癒したい
この場合と、
・慢性的な肩こりや腰の不調を改善したい
・繰り返す痛みの原因に向き合いたい
この場合では、適切な施術時間はまったく異なります。
結論|施術の結果と時間の長さは比例しない
結論からお伝えします。
体を良くすることを目的とした施術では、施術時間の長さは結果とほとんど関係ありません。
むしろ、短時間で必要な調整ができる方が、体への負担は少ないと当院では考えています。
理由はとてもシンプルで、触る回数や時間が増えるほど、脳や神経への刺激は増えるからです。

手術を例にすると分かりやすい話
もし、何らかの病気で手術を受けなければならないとしたら、皆さんはどんな先生にお願いしたいでしょうか。
・高度な設備が整った環境で
・必要最小限の時間で
・正確に、体の先のことまで考えて行ってくれる先生
多くの方が、そう考えるのではないでしょうか。
手術は「長くやればやるほど良い」とは決して考えられていません。
それは、体への負担が増えるほど、回復に影響することが分かっているからです。
ところが不思議なことに、腰や肩などの慢性的な不調になると、「長くやってもらった方が効く」というイメージが強くなりがちです。
人は「触られるだけ」で体を守ろうとする
ここで、体の仕組みのお話をします。
人間は、自分以外の人に触られると、無意識に防御反射を起こします。
これは、外からの刺激から身を守るために脳が自動的に働く反応です。
防御反射が起こると、
・筋肉が緊張する
・関節が硬くなる
・体が構えてしまう
という状態になります。
つまり、強い刺激や長時間触られ続けることは、体を守るスイッチを入れてしまうのです。
実は、熟練した施術家ほど「いかに体を緊張させずに触れるか」という点を非常に大切にしています。
触り方ひとつで、体の反応は大きく変わるからです。

不調の多くは「結果」であって「原因」ではない
肩こりや腰の違和感などの不調は、結果として現れているものだということをぜひ知っておいてください。
結果があるということは、必ずどこかに原因があります。
実際には、肩がつらいからといって肩そのものが原因であるケースは多くありません。
脳や神経が「ここを守らなければいけない」と判断し、反射的に筋肉を硬くしているだけということも少なくないのです。
そのため、つらい場所を長時間もみ続けても、原因にアプローチできていなければ体は根本的に変わりません。
体が受け入れられる刺激量は決まっている
もうひとつ重要な考え方があります。それが体が受け入れられる刺激量には限界があるということです。
体には「全か無かの法則」と呼ばれる考え方があり、一定以上の刺激を加えても、それ以上の反応は起こらないと言われています。
簡単に言うと、必要な刺激が入れば、体は反応するそれ以上強くしたり、長くしても効果が上乗せされるわけではありません。
残念ながら、「もっと強くしてほしい」「長くやってほしい」という感覚は、気持ちの満足度とは関係しても、体が良くなることとは別問題なのです。

時間にすると「20分前後」がひとつの目安
研究や臨床の報告では、体が受け入れられる刺激量を時間に換算すると、長くても20分前後というデータもあります。
それ以上の施術は、
・刺激過多
・防御反射の増加
・回復の妨げ
につながる可能性があります。

当院の施術時間が短めな理由
当院では、これらの考え方から1回の施術時間を10分〜15分以内としています。
短時間ではありますが、
・適切な場所を
・適切な刺激量で
・体に余計な負担をかけずに
調整することを目的とした施術プログラムです。
「短い=手を抜いている」ということではありません。
むしろ、必要なことだけを、正確に行うという考え方です。
まとめ|施術時間よりも大切なこと
施術時間の長さは、体が良くなるかどうかを決める基準ではありません。
大切なのは、
・どこに
・どのくらい
・どんな刺激を入れるか
という中身です。
当院では、世界に一つしかない大切なお身体をできるだけ負担の少ない形で良い方向へ導くことを大切にしています。
「長くやってもらわないと不安」、そう感じている方にこそ、ぜひ一度、施術時間の考え方を知っていただければと思います。
体は、必要なことを必要な分だけ行えば、きちんと応えてくれます。

